前立腺の検査

2004年7月22日
 市が実施した60歳以上が対象の[前立腺ガン検診]に於いて、PSA値(特異抗原)が基準値4.0ng/mL以下に対し、6.8ng/mLと言う異常値を示し、専門医による精密検査を必要とする事態になり、突然だっただけに一寸慌ててしまいました。
 しかし、市立病院の「泌尿器科」で、一泊の生体採取による精密検査を受けた結果、ガンではなく、「前立腺の肥大症」と「慢性前立腺炎」であると診断され、一安心しつつ、現在は薬の投与による治療を受けています。


50歳を一寸超えた諸君の為に一言(ご参考になれば幸いですが)
 サラリーマン時代に、毎年行ってきた会社の健康診断は、若い人が対象なのか、「前立腺検査」の項目は全くありませんでした。
この前立腺の疾病は、天皇陛下もかかり最近話題になっていますが、50歳以上の男性高齢者だけに多発し、4人に1人の割合で引っかかる人がいると言われています。
 私の父親も前立腺肥大症で手術した事があり、DNA的には引き継がれている可能性があり、今回ひっかかったとしても不思議ではないと思います。
日常は特に自覚症状が殆ど無く、「やや尿が細くなった」かなーという感じのみです。初期の検査は、通常行われているコレステロール値等の検査と同様に、血液を採取するだけです。病院(一般の内科クリニック)から、臨床検査専門の 「センター」へ送られ、1〜2週間で、PSA値の分析結果が判ります。
この値が、「4.1〜10.0ng/mL」であれば、病理上「グレーゾーン」に分類され、ガンによる肥大なのか、ただの炎症か結論を出す必要があります。

 入院すると、直ぐ昼食代わりの、点滴を受ける事から始まり、手術室に運ばれ、麻酔をかけ「検体採取」が行われました(通常は約20分間)。
採取中も点滴が続いていました。麻酔がきれてからは、下腹部に僅かな痛みが出てきました。後に、先生が10数個の液体入りプラスチックケースに入れられた、採取したばかりの「検体」を見せてくれました。しかし、メガネを外していた事もあり、余りにも小さく良く見えませんでしたが、「糸くず見たいな形」だよと言っていました。
 検査後の排尿は、痛みも無く普段と同じでしたが、数回迄は色が真っ赤でした(不気味)。しかし、尿は毎回看護士さんが、検査室に運んで行きました。
夕食からは、一般の病院食にありつく事が出来ました。
翌朝の排尿は、出始めのみ僅かに赤かったが、直ぐ通常の色に戻りました。又、下腹部の痛みは、目覚めた時は自然に消えていました。
朝食後は再び点滴を受けました。その後、経過が順調であった為、直ぐ退院となりました。
 生体検査の結果は、14日目に判り、「ガン」は全く有りませんでした。
こんな具合に、検査は非常に簡単ですので、一度も検査されていない方は、ぜひ血液検査(PSA)だけでも、先ずやって見るべきだと思います・・・自覚症状が出た時、すでにガン細胞が骨髄迄転移していた、なんて言う悲劇をよく耳にしますので。
尚、PSA等を判り易く解説した、HPを見つけましたのでURLを紹介します。  http://www.m-junkanki.com/short_explanations/zennritusenngann.html

市立病院

 私はこの段階から、専門医の門をたたきました。
ここでの初回目の検査は、直腸診(肛門から指で診察)とPSA値の再検査でした。・・・肥大が確認され、値も6.08ng/mLと一回目の検査値とあまり変わらず、異常を示したままでした。
 一週間後の二回目の検査は、エコー検査(肛門から電極を入れた画像検査)でした。・・・影があり肥大化は間違いなく進行中。あと残された検査は 「生体検査」のみであり、即検査を決意しました。
この検査は、前立腺の組織を何箇所も採取する必要があり、出血を伴う人もいる為、最低でも一泊の入院が必要になります。


稲城市立病院