治療方針
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執刀医師から、病期、悪性度、PSA値、年齢等を総合的に判断した結果から、治療方針が示されました。
治療内容は、先ずがん細胞が見つかった「前立腺」と、がんが一番転移しやすい「精嚢・精管」、前立腺がんは男性ホルモンにより発育促進されるため、両方の「精巣」の摘除を行い、「尿道」を接続し直す(バイパス)と言うもので、根治(根治の可能性が一番高い方法の一つである)を目標にした治療であると説明されました。 (補足)このがんは増殖のスピードが遅いため、75歳以上位の高齢者は、平均寿命(約十年)を考え「天寿を全うできる可能性」から、手術しない方法もとられているそうです。 しかし、問題は尿意やこれらのコントロールを司る「神経」や「骨盤底筋」に、少なからず損傷を与えてしまうと言うことです。 その結果、さまざまな合併症が起こりやすくなり、「生活の質の低下」を余儀なくされてしまいます。 |
合併症
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合併症は「骨盤底筋」等が損傷した結果、以下の尿失禁現象が起こる。
その他個人差がありますが、排尿時と前後の痛み、筋肉の活性化等で下腹部が充血し、長時間座ることに苦痛を感じたり、このような煩わしさから思考力が低下 したり、集中力に欠けたりと様々な苦悩が出てきます。 しかし、これらを自分でコントロールできないもどかしさから、非常に情けなくなります。このようなことが「社会復帰を阻む」主な要因であると思います。 そこで |
骨盤底筋体操
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リハビ生活
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術後一週間が経ち、レントゲン検査で、無事に尿道がつながっているのを確認できたため、やっと最後の足かせにもなっていた、膀胱へ直接挿し込まれていた「クダ」が引き抜かれました。 (補足)クダとは、「尿道カテーテル」のことで、手術中に膀胱からバイパス接続された尿道を通り、移動用補助タンクへ直接排泄させるため挿し込まれたクダ(チューブ)であり、室内等移動時はこのタンク等を引きずって行く必要がありました。 待ちに待ったこの瞬間に尿道から自前のもので、排尿することになりましたが、まさにこの時からリハビがスタートしました。 毎日「排尿量」と「漏れ量」の計測が行われ、基準量以下の症状に回復が見られたため、待望の退院許可が下り、いよいよこれからが家での「リハビリ生活」に入りました。 |
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